作業療法士って何屋さん? 子どもの発達にかかわる仕事

 

発達に関わる作業療法士の仕事って?

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいるときから、体を動かすことで沢山のことを感じ取っています。赤ちゃんには様々な能力が備わっていることが多くの研究から分かっています。
何らかの原因で、脳や身体に障害があったとしても、元々持っている潜在能力を引き出すことで、赤ちゃんは健やかに育つことが出来ます。

作業療法士は赤ちゃんや子どもが持つ潜在能力を引き出して、成長を助ける仕事をしています。
たとえ問題に見える様な子どもの行動も、ほんの少し視点を変えて、成長を後押しできるよう作業療法士が関わります。

 

子どもの行動の「何で?」を「なんだ!」へ

作業療法士(OT)は
赤ちゃんから大人になるまでの運動・感覚認知・社会性の成長を支えます。

 

作業療法士は子どもの成長過程のこんな事に関わります。

生まれて初めて!が毎日

お座り・歩く〜走る・跳ぶや手先の動作などの運動
離乳食〜食事・着替え・トイレなどの生活動作
おもちゃでの遊び・パズルやお絵描きの認知
お友達とのやり取りや集団への参加
 

名前やあだ名で呼び合う

学ぶ為の姿勢・注意集中力の発達
書くことや楽器を弾くなどの手の操作
読むことや書写、図形を見る視知覚の発達
 

答えのない将来に悩む

学生から社会参加の準備
就労の為の評価ポイントと方法
 

事例1
離乳食を進めている赤ちゃん
ご飯を噛まずに飲み込むことが多いと悩んでいました。
お口や舌の動かし方が未熟で上手に噛めないことが分かりました。

 作業療法士の提案

  1. 食べ物の大きさや柔らかさを統一して舌でお口の奥に動かせるようにしましょう。
  2. お口や舌が動かしやすくなるように歯磨きを利用して体操をしましょう。

食べ物を工夫することで上手に噛んで食べられるようになりました。
噛めない理由はそれぞれ違います。運動と感覚に問題があることも多いです。おいしく食べられれば食材も増えて離乳食を作るのも楽しくなります。

 

事例2
普通クラスに在籍する小学校3年生の男児
イライラすることが多く、学校での勉強に集中できない日が続いていました。
イライラの原因は自分の身体認知が出来ていないことでした。

 作業療法士の提案

  1. 靴に凹凸のあるインソールを入れて足の裏の感覚を分かりやすくしてみましょう。
  2. 靴下は指付きにして感覚が分かるようにしましょう。
  3. 衣服の素材に敏感でイライラするので滑らかな素材にしましょう。
  4.  鉛筆も持っていることが分かりやすいように工夫しましょう。

こんな工夫で、男児は落ち着いて授業を受けられるようになりました。

子どもの行動の裏側には見えない問題が潜んでいます。子ども自身には何が問題か分かりません。イライラする態度を叱ったところで、何の解決にもなりません。困っているのは子ども自身です。特に発達障害を持つ子ども達は、知覚感覚認知に問題を抱えていることが多く、見た目では分かりません。